翌日は松竹梅白壁蔵の見学である。手造り蔵や最新鋭の機械の解説に加え、蔵人の方々のご好意から、生酛造りを理解するための模擬体験をさせていただくことに。麹造り、酛(もと)造り、そして醪(もろみ)造り。ビーカーやフラスコ、盤台なども駆使して、可能な限りリアルに再現してのミニチュア実験。酒造りの要である「一・麹、二・酛(酒母)、三・造り」を学んだ。
終了後「生酛と速醸酛の違いなど、実際に触ってみたり、匂いを嗅いだり、貴重な体験ができ、とても有意義でした」と口火を切ったリーダーのジョン氏。日頃から日本酒に関するメッセージを海外に発信しているが、生酛造りには外国人の多くが興味を示すという。「日本では100年くらい前までは酒造りといえば生酛造りでした。今は速醸酛のほうが多くなっていますが、生酛は時間をかけて開放発酵させるため野生の乳酸菌が入ってきて、清酒酵母の環境を健やかで清浄な状態に保ちます。ワインやビールの酵母は天然の菌に負けてしまうので、こうはいきません。酵母は培養、醪は発酵が大切。このことを五感で理解できました」






もう一つ、メンバーたちを感心させたのが蔵人たちの熟練の大切さである。松竹梅白壁蔵は、昔ながらの手造りの原理を再現した新しい設備を備えていて、“現代の技術”と“伝統の技”が融合している蔵だ。「実は完全に機械化されているものと思っていました。実際には全然違っていて、熟練した蔵人が確認しないとスイッチは入りません。最終的に判断するのはいつも蔵人の五感。これほど人の手がかかっているとは。松竹梅というブランドには、有名になる理由と根拠があることを知りました」(兼平さん)。これはメンバー全員が衝撃を受けた事実でもある。次回のミッションでは、今回の発見や感動を伝えるための食中酒プレゼンテーションを行なう。乞うご期待。





