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酒が先か、肴が先か……、食卓に寄り添う酒とは?

この報告、メンバーは同じ酒を飲んでいるものの家庭で飲む状況はさまざまだ。そこで全員同じ条件下での「利き酒」を実施。造りの異なる酒、蔵の異なる生酛造りの酒。そして料理との相性の検証である。

料理は市内にある「八房和膳 鯉川」にご協力いただき、和洋中、何でもござれの家庭料理の実情を反映。刺身、焼き魚、きんぴら、湯豆腐、ポテトサラダ、ハンバーグ、鶏の唐揚げ、青椒肉絲など。実際には一度の食事で味わうわけではないが、夫婦二人暮らし、一人暮らし、子供のいる家庭など、あらゆるパターンを想定したバラエティーを用意。

そんな中、満場一致で太鼓判が押されたのは、旬野菜の炊き合わせと明石の鯛の昆布〆。野菜の炊き合わせでは、根菜の中でもとくにしっかり味のしみた里いもが大好評。そして鯛の昆布〆は「鯉川」店長の大山賢治さんからのプレゼンテーションで、日本酒に合う一品としてご用意いただいたものだ。程よい昆布の旨味と塩気がついつい酒を誘うのである。

すると、いつしか話題の矛先はハンバーグに。ケチャップベースのソースがかかり、キャベツのせん切りが添えられている。「無理してハンバーグで酒を楽しむ必要はないのではないか」「ハンバーグそのものはおいしいけれど、ケチャップやソースの味が酒に合わない」「醤油ベースのたれやおろしソースなら印象が変わるかもしれない」「豆腐ハンバーグなら酒にもイケるのでは」「ハンバーグにはご飯が一番」等々、論争白熱。

この話、単に味の相性の話をしているようだが、実は根本はライフスタイルにある。飲みたい酒を買い求め、それに合わせて肴を選んで楽しむという、まず酒ありきの食生活。大人所帯には可能なスタイルだ。その一方で、食べ盛りの子供がいる所帯では、いわゆるご飯のおかずが中心にならざるを得ない。時間に余裕があれば大人と子供でつくり分けることも可能だが……果たして。酒とともにある食事、食中酒のある食卓の魅力を多くの人に知ってほしいと願うとき、これは一つの課題になる。今後のミッションを通して解明していくこととする。

利き酒には、味と香り、色をチェックできる国際規格の透明度の高いテイスティンググラスを使用。松竹梅の代表銘柄を利き酒してみた。

幅広い料理と好相性を奏でる。食中酒には懐の深さを求めたい

微妙に色合いが異なる生酛造りの酒。これも蔵に棲む微生物のなせる業だ。

乳酸発酵によるほのかに甘酸っぱい香りは、どこかシャルドネ種の白ワインに通じるものがある。

グラスを回し、酒のしたたり具合など、あらゆる角度からチェックする。

普段からいろいろな酒を飲んでいても、一度に利き酒すると印象が変わる。


好きな日本酒に関すること。一言も聞き漏らすまいと、誰もが真剣そのもの。

「生酛造りは個性的な強い風味が語られがちですが、やわらかい酒も多い。松竹梅『白壁蔵』<純米生酛>は程よいまろやかな風味です」とジョン氏。

今回、酒との相性を検証した料理の一部。左手前が明石の鯛の昆布〆。●八房和膳 鯉川/兵庫県神戸市中央区下山手通 4-10-12 電話:078-321-6810 ※情緒あふれる町家造りの居酒屋。個室も充実。


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