



栢沼美里:私が酒っていいな、と感じるのは同僚とのONモードがOFFに切り替わるとき。それと、仲間たちと大いに盛り上がっている最中に、その会話を一杯のおいしい日本酒が断ち切る瞬間です。
吉村結城子:酒は嗜好品ですから、旨さに個人差がありますし、体調によっても感じる味は異なります。そこが難しい。わが家では母がつくる料理に対して、甘すぎず、辛すぎず、濃すぎず、薄すぎない風味をもち、体調や気候によって温度帯を変えられる酒を理想的としています。
吉村哲郎:単身赴任して12年。冬は冷え切った部屋に一人帰るわけです。そんなときはまず燗酒をつけて温まるのですが、このときに酒を飲める喜びをしみじみ感じます。しかし、一人酒はつまらないもの。週末は長野に帰りますが、女房や娘と一緒にあれやこれや言いながら賑やかに飲む酒がやはり旨い。一緒に味わう人がいてこそ、酒は旨いのです。
廣澤亮輔:それは同感です。約1年前まで一人暮らしでしたから、一緒に飲む人がいてくれる今に感謝しています。
一同ごちそうさまでーす!(爆笑)
小川健:よい酔い方ができる酒に幸せを感じるのですが、それには誰と飲むかが大事です。仕事がうまくいったときの酒は旨いのですが、それは同僚や友人と飲んでも旨い。でも、女房とだと「仕事がうまくいったから今度休みをもらって旅でもしようか」という楽しみな会話が広がります。こういう酒はもっと旨い。
町田:飲む相手がいて、飲んで楽しい状況があって、おいしい料理があって、その料理をさらにおいしくする酒がある。これがdancyu日本酒委員会が考える理想的な食中酒のあり方といえそうです。そして、食中酒に求めるのは、米の香りがちゃんとしていて、程よい酸味で味にしまりがあり、雑味のない芳醇さとキレを併せ持ち、3合飲んでも飲み飽きしない上質さでしょうか。とにかく皆さんのとっておきの料理は、酒飲みの魂をかなり揺さぶることもよくわかりました。ふだん着の和食から中国・韓国の料理、洋風料理に和菓子まであり、日本酒の懐の深さには感服するばかりです。この伸びやかな感動を忘れず、今後も酒の魅力を広く伝えていってほしいと思います。一年間、本当にありがとうございました。






