廣澤明子:職場の先輩が酒といえば超熱燗一辺倒で、それがために酒を敬遠していた向きが私にはありました。ところが、昨年結婚した旦那は日本酒好き。共通の趣味にしたいというのが応募動機です。今では二人で酒屋さんに行く機会が増え、旅先では試飲してみたり、選ぶ楽しみも広がっています。たくさん飲めないし、スタートラインに立ったばかりの知識レベルですが、“日なた燗”や“和らぎ水”など、この活動を通して知り、感動した飲み方を友人に教えてあげ、微力ながら日本酒ファンを増やしているところです。
藪田昌孝:自分がこんなに好きな日本酒のよさをもっと広く伝えたい、というのが僕の大義名分で(笑)、そのためにも自身の中に酒にまつわるストーリーを増やしたいと考えていました。ストーリーが増えると、それを誰かに話したくてたまらなくなります。参加できたお陰でページが広がりまして……。
藪田紀子:今までは単に「酒好きの藪田さん」だったのですが(笑)、一つステージが上がれたようで少し頼もしく感じています。主人と結婚するきっかけもやはり日本酒でした。私も酒好きですが、自分と違う視点をもっている人とコミュニケーションできる楽しさ、また、雰囲気や味を共有する喜びが日本酒にはあるのだと思います。ただ、好きなあまりにハマりすぎ、楽しむ酒を忘れかけていたことにこの活動で気づかされました。
渡辺ひと美:私は仕事柄、酒蔵の見学や杜氏さんにお会いする機会に恵まれていますが、消費者として厳しい目を向けていられる皆さんとの交流は「おいしい酒」というピュアな真髄に立ち返らせてくれました。西麻布はワインが多い街なので、日本酒にこだわる私に対して当初、周囲は冷ややかだったのですが、酒のおいしさを伝えたい一心で始めたのがこの店です。それにしても、皆さんとは苦楽を共にした、旧知の仲のような気がします。酒はまさに“人と人の潤滑油”ですね。
吉村哲郎:そう、それこそ日本酒の醍醐味じゃないですか。以前、娘のボーイフレンドに飲めない男性がいて、彼とは何を話せばいいのかとんとわからなかった。「あーそうなの」とか、ちぐはぐな返事をして流したりして(笑)、時間がやたら長く感じられて困りました。
小川真弓:酒のあるなしで大いに違ってくるものに夕飯にかける時間があります。酒のない食卓は5分でおしまい。酒があると話も弾みますし、1時間なんてあっという間です。それに、もっとおいしい料理をつくろう、と思ったり。私の友人を集めてのホームパーティーでは主人が料理をつくってくれますが、酒が苦手だった友人が料理との相性に惹かれて興味を示したり、飲めない人がいつもより多く飲んでしまったり。酒と料理はやはり切っても切れない仲にありますね。
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