町田:「おいしくて楽しい食卓」というのは小誌のメインテーマであり、真正面から取り組める日本酒委員会は実に有意義な活動としてとらえています。この一連の体験を通して、皆さんの酒に対する考え方や食生活などは変わりましたか?
吉村結城子:何よりも驚かされたのは、酒造りはとてつもなく手がかかるという事実です。酒を知っているつもりでしたが、甘かった。「酒の一滴は血の一滴」という言葉が改めて身にしみました。
小川健:どれだけ詳細に話を聞いても、一度の体験に勝るものはありません。それに加えて、三谷杜氏や松竹梅白壁蔵の方々にお会いできたことも私にとっては一生の宝です。日本酒委員会に参加して以来、酒の風味の感じ方がどんどん変わってきています。造り手の顔が見えることの大切さをリアルに感じています。
中野未知子:肩肘張っている自分に気づかされました。同僚や友人たちと飲むと、酒にいちばん詳しいのが私なので「酒選びを失敗できない」という妙な責任感から、いまひとつ楽しくなかったんです。ところが参加している方々は、大酒飲みも嗜む程度の方もそれぞれのペースで酒を楽しまれている。もっと肩の力を抜こう、そして酒を楽しもうと思っています。
栢沼美里:飲み友達だった中野さんに声をかけられて、楽しそうだなと気軽に参加したのですが、予想もしなかった変化が二つ起こっています。今までも酒を通して人とつながっていると感じることは多かったのですが、この活動をきっかけに、より多くの人に声をかけられ、知り合い、酒仲間が増えています。それと、もっとも驚いていることが、舌の感覚の変化です。先日ワインを飲んだところ、味の伝わり方が以前とまったく違っていたんです。日本酒に対して五感をフル稼働させていたことで味覚が敏感になったのでしょう。それほどデリケートな酒であることを、今さら思い知らされました。




|
| |
|
| |
| ||









