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【ミッション3:醸造】「食中酒」の本懐を造りの現場で体感する-2007年10月下旬、「21世紀の理想の食中酒」を探る活動は、いよいよ最大のクライマックスを迎えた。酒造りを体験するのである。日本酒委員会のメンバーが集まったのは兵庫県・灘にある松竹梅白壁蔵だ。(文/斉藤由利子 撮影/大岩 衛)


灘の酒は“男酒”と呼ばれ、キレのある力強い味わいが魅力である。その風味を醸す要因は多々あるが、最たるものは宮水(みやみず)と六甲おろしと呼ばれる冷たい北風だろう。とくに宮水は酒の仕込み水に適した天然水で、六甲山系のカルシウム質を多く含む地層をゆったり抜けて湧き出す。硬度8~9度。ミネラルを豊富に含みながらも硬すぎず、しかも酒造りを阻む鉄分をほとんど含まないため、麹菌や酵母が喜ぶ水質といわれている。

手造りの原理を最新設備で再現する松竹梅白壁蔵。

この宮水を求めて、名だたる酒蔵が集まっている灘。今回、日本酒委員会が酒造りを体験させていただく松竹梅白壁蔵もその一角にあり、瀬戸内海に向かって吹き下ろす六甲おろしを真正面から堂々と受け止めるかのように建っている。

この地で続く酒蔵の歴史を受け、松竹梅白壁蔵は2001年に稼働を開始した。本当においしくてよい酒を追求するために、満を持して生まれ変わった蔵。杜氏をはじめとする蔵人たちの鍛え抜かれた五感と熟練がなせる巧みの技という手造りの原理を、最新鋭の近代的な設備で再現している。加えて、高品質な酒を醸すという使命から、伝統的な手造り蔵も内部に併設。酒造りの温故知新が詰まっている、21世紀の酒のための蔵なのである。


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