
酒米は蒸さずに炊飯器で炊いたためか、意外とおいしく食べられることに驚かされる。その感想は——「雑穀ブームで鍛えられているので、多少ボソボソしていても味わいのうち。92%はいけます」(廣澤亮輔さん)、「60%精米は、このまま酒になることを予感させる味わい」(吉村結城子さん)、「山田錦は芳醇な香りの酒になるというのに酒米はいい香りはしませんし、五百万石の酒米は独特の香りがしています。でも、この酒米レベルでの風味の違いは酒の味わいの違いほど大きくありません。麹づくりの重要性を感じます」(中野未知子さん)、「以前、コシヒカリの酒を味わったことがありますが、食べるとしっかりとした甘味があるのに、酒になるとほわんとした風味で物足りなさを覚えたことを記憶しています。食味のない米のほうが旨い酒になるという事実。日本人の知恵には感服します」(酒・料理研究家の渡辺ひと美さん)などなど。

刈り取った稲穂を手に米粒の
大きさを比較。
「一般米より粒が大きいとはいえ、
60%まで磨くということは、
それだけでも実に贅沢な話。
ただ搾るわけではありませんが、
酒はまさに米の旨いエキス」と
廣澤亮輔さん・明子さんご夫妻。

「自分好みの酒を調べてみたら、
すべて五百万石でした。この活動を
通して五百万石にますます
惚れ込んでいます」と中野未知子さん(左)。
「私もすっかり五百万石派に。
酒米の段階では山田錦との差を感じませんが、
酒は香りが違います。不思議ですね」と
栢沼美里さん。

「山田錦の酒は芳醇な風味が
まとわりついて残り香を楽しめる一方で、
五百万石は力強さの中に甘味がある。
そこがいい」と吉村哲郎さん。
娘の結城子さんは「山廃に対する見解が
変わりました。
次回の造りが楽しみです」と意欲満々。

「ある蔵で仕込み見学したことがありますが、
その酒の仕込み米(蒸し米)は
ゴムのようでにおいもキツく、味わえませんでした。
炊飯器で炊いたこともありますが、
この五百万石のおいしさにびっくり」と
藪田昌孝さん・紀子さんご夫妻。





「山田錦の大吟醸が好きなのですが、
この山廃吟醸もおいしい。
“味わい吟醸”という造りに
がぜん興味がわきました」と小川真弓さん。
「山廃は苦手だったのですが、
三谷杜氏の山廃に出合い、
イメージががらりと変わりました」とご主人の健さん。